光を使った脱毛方法には大きく分けて、蓄熱式・熱破壊式という2種類の照射方法が存在します。
どちらも黒いものに反応するレーザーを照射して、毛包内の組織を破壊して毛を生えにくくする脱毛法ですが、照射の仕方、破壊する部分、毛の抜け方などに違いがあります。
今後、脱毛クリニックや脱毛サロンに行こうと思っている方や、家庭用脱毛器の購入を検討している方は、選ぶ基準の一つとして蓄熱式と熱破壊式の違いも把握しておくといいでしょう。
本記事では蓄熱式・熱破壊式の特徴や違い、それぞれの脱毛法式を使ったおすすめ家庭用脱毛器も併せてご紹介します。
蓄熱式と熱破壊式の違い
蓄熱式 | 熱破壊式 | |
破壊する場所 | バルジ領域 | 毛乳頭、毛母細胞 |
痛み | 弱い | 強い |
毛の抜け方 | ゆっくり 2~3週間後に抜け始める | 早め 直後~1週間で抜け始める |
産毛への効果 | ある | 難しい |
剛毛への効果 | 苦手 | 高い効果 |
照射方法 | 連続照射 | 単発照射 |
施術時間 | 短時間 (速い) | 普通 (蓄熱式よりは時間がかかる) |
一番の違いは破壊する場所
蓄熱式と熱破壊式の根本的な違いは、熱で破壊する場所です。
蓄熱式は「バルジ領域」という比較的浅い場所をターゲットにしているため、弱い出力でも脱毛効果が出せます。
弱い出力だから痛みも少ないし、お肌にも優しいのです。
熱破壊式は、毛母細胞や毛乳頭を破壊して今は得ている毛の根元を破壊します。
毛根の深い位置まで届ける強い出力が必要ですが、活動中の毛はしっかりとやっつけることが出来ます。
痛みは強いけど、今生えている毛への効果は高い!
蓄熱式の仕組みと特徴
最近注目の蓄熱式脱毛法のしくみや特徴を説明します♪
蓄熱式は比較的新しい脱毛方式ですが、最近はクリニックでも採用されていたり、家庭用脱毛器にも蓄熱式のものも選べるようになってきたりと、じわじわと浸透しつつある脱毛方式です。
痛みが少なく、産毛などの細い毛にも効果が高いということで、注目の脱毛方式です。
蓄熱式のしくみ
蓄熱式では低フルエンスのレーザーを高速に連射します。
低出力の光を繰り返し毛包の周辺組織に照射することで。じわじわと熱を蓄積し組織の温度を上昇させてしていくことで組織にダメージを与えます。
使うエネルギーが少ないため熱破壊式よりも痛みを感じにくいという特徴を持っています。
蓄熱式で破壊するのは毛を生やす命令を出す司令塔部分
蓄熱式では、毛の生成を指示する『バルジ領域』の毛包幹細胞を破壊することで、毛が生える力を失わせます。
「毛を生やせ!」という指令を出せなくして、毛を減らしていきます。
従来の熱破壊式とは壊す組織が違うのです。
蓄熱式の毛の抜け方
蓄熱式は、熱破壊式に比べて、施術後に毛が抜けるまでに時間がかかると言われています。
レーザー照射を行った後、約2~3週間くらいで徐々に抜けてきます。
照射後すぐに脱毛効果を感じられない点は注意が必要です。
せっかちな人にはデメリットに感じるかも。
蓄熱式のデメリット
蓄熱式の脱毛法はまだ比較的新しく歴史の浅い技術です。
徐々に拡大してきてはいますが、まだどこのクリニックやサロンでも採用されているとは限りません。
また、ある程度技術が必要とも言われていて、熟達した技術者が施術しないと効果もあまり高くないということも言われています。
そのため、クリニックやサロン選びには気を付けたほうがいいでしょう。
毛の抜けてくる時期も熱破壊式より遅く、施術後2~3週間たつ頃に徐々に抜け落ちてくる、という反応をします。
蓄熱式が破壊する組織が異なるため、これは仕方のないことです。
しかし最終的な結果としては、ほぼ毛が生えづらくすることは蓄熱式でも十分可能だと言われているので安心してください。
蓄熱式のメリット
蓄熱式のメリット痛みの少なさ、お肌への負担の少なさ、施術時間の短さがあげられます。
一回の脱毛にかかる時間も短いですし、次に脱毛をする時期も1カ月おきにできるなど、トータルの脱毛期間も短くできます。
脱毛が速く済むのは本当うれしい。
蓄熱式を採用している脱毛クリニック「じぶんクリニック」で脱毛中の体験談はコチラ>
熱破壊式の仕組みと特徴
従来から行われているレーザー脱毛や光脱毛が熱破壊式です。
黒色(メラニン色素)に反応する光で毛の生えている周りの組織を熱破壊して、毛が生えにくくする方法です。
高出力の光を使用するため、痛みは強めですが、歴史がながく信頼できる方法です。
熱破壊式のしくみ
熱破壊式は高出力の光で、蓄熱式では届かない毛乳頭・毛母細胞等、毛を作る組織全てを破壊する脱毛方法です。
今組織につながっている(休眠期ではない)毛に照射することで、根元の組織を破壊するので、活動中の毛には確実な効果が期待できます。
照射は1発ずつあてていく方法です。
熱破壊式の毛の抜け方
施術後は早ければ約1週間程度で毛が抜け始めます。
熱破壊式の場合、照射した後すぐに『ポップアップ現象(※ムダ毛が根元からポロポロと落ちる現象)』が起こりやすいので目に見えて効果を実感することができます。
熱破壊式のデメリット
出力が強い分、施術時の痛みやお肌への刺激が強くなる傾向にあります。
また、毛の根元の毛母細胞や毛乳頭を破壊する脱毛法のため、成長期の毛に当てないとあまり効果がありません。
そのため、毛周期を考えて3カ月おきに照射するなどする必要があります。
熱破壊式のメリット
高出力の光でしっかりと毛の根元を破壊するので、特に太い毛には良く反応し確実な効果が期待できます。
蓄熱式と熱破壊式はどちらを選ぶべき?
照射後の毛の抜け方が違うだけで、蓄熱式でも熱破壊式でも発毛組織に十分なダメージを与えることができます。
基本的に期待できる効果に大きな違いはないと思って大丈夫です。
ただし、それぞれ得意な毛質が異なります。
蓄熱式・熱破壊式の特徴を把握しておけば、より自分に向いている脱毛法を選ぶことができますよ!
蓄熱式が向いている人
蓄熱式は皮膚表面近くにあるバルジ領域に向けて少しずつ熱をこめていくため、産毛のような薄い毛・細い毛でも高い効果が期待できます。
また、施術後に痛みを感じづらく、赤みや腫れ・やけど等のリスクが少ないことから、肌がデリケートな方におすすめです。
加えて、肌色が白い方だけでなく、元々肌色が黒い方・日焼け後の肌など幅広い肌色に対応しています。
蓄熱式はさまざまな毛質・肌色・肌質などに対応でき、オールマイティといえます。
熱破壊式が向いている人
熱破壊式はメラニンに強く反応する特性を持つことから、濃く太い毛や剛毛に高い効果を発揮します。
脇・VIOには太い毛が密集しているので、熱破壊式が向いていると言えます。
ただし、色が薄く、細い毛や白髪にはあまり効果がありません。
また、メラニン色素が多く集まっているホクロや日焼けした肌に熱破壊式を照射すると、肌が火傷してしまう可能性があります。
そのため、日焼けしたばかりの肌やホクロが多い部位を脱毛したい方は熱破壊式による医療脱毛を受けることができません。
蓄熱式、熱破壊式の家庭用脱毛器
ここからは、蓄熱式、熱破壊式それぞれのおすすめの家庭用脱毛器を紹介します。
家庭用脱毛器を使うメリットは、好きな時間に、誰にも見られずに、好きなだけ脱毛できることですね!
私も家庭用脱毛器にはずいぶんお世話になっています。
家庭用脱毛器は歴史の長い従来型の「熱破壊式」が圧倒的に多く出回っていますが、痛みが少ない、毛周期を気にしなくていいなどのメリットいっぱいの蓄熱式脱毛器も出てきてしっかりと実績を上げています。
蓄熱式と熱破壊式の特徴を把握したうえで、自分に必要な脱毛器を選ぶと効率よく脱毛が出来るますよ!
ここでは、私が長年家庭用脱毛器を使用してきて使いやすさ、効果、痛み、価格など総合的に判断して、良いと思うおすすめの家庭用脱毛器を紹介します。
蓄熱式のおすすめ『OPUS BEAUTY 03 Power Pro』
蓄熱式の家庭用脱毛器で断然おすすめは『OPUS BEAUTY (オーパスビューティ) 03 Power Pro』。
蓄熱式の脱毛器で検索すると怪しい海外製がヒットしますが、オーパスビューティは国内メーカーの製品。業務用脱毛機メーカーと脱毛サロンが共同開発した家庭用脱毛器です。
家庭用脱毛器で蓄熱式ならオーパスビューティ一択!
オーパスビューティが採用しているTHR(Thermo Heat Remover)方式は蓄熱式の一つですが、赤外線領域の光をブレンドした最新の脱毛方式です。
従来の方式だと皮膚表面近くで吸収されてしまって、毛根まで届く光が限定されていたところ、THR方式では皮膚の内部まで光を届けることが出来、当て漏れも生じにくくなっています。
また、お肌への刺激が少ないため、皮膚の弱い子供にも使用できます。(ジュニアモード)
といっても最大パワーは家庭用光脱毛器ではトップクラスの約18ジュール。
男性のヒゲにも使用できます。(パワーモード)
蓄熱式なので痛みも少ないのですが、オーパスビューティには強力な冷却機能も備わっているため、さらに痛みが感じにくくできています。
照射面自体が2.4℃まで冷えるから、面倒な冷やし工程も不要です!
そしてなんといってもお手ごろな価格!!
信頼できるメーカーの家庭用脱毛器はどれも6万円から10万円ほどしますが、OPUS BEAUTY Power Proは税込43,890円。
この機能でこのお値段はすごいです。
OPUS BEAUTY 03 Power Proのおすすめポイントをまとめます。
- 価格が手ごろ!税込43,890円
- 3モード5段階、計15種類の脱毛レベル設定が可能
- ジュニアモードで10歳から使える
- VIO 脱毛も可
- 0.6秒間隔の高速照射
- 照射と同時に2.4℃冷却で痛みを軽減
これ本当にこれまでの家庭用脱毛器の機能すべて網羅した上で、さらにパワーアップしててスゴイ!
熱破壊式のおすすめ ケノンとトリア
熱破壊式は歴史も長く、効果や安全性の高い家庭用脱毛器が多種出ています。
家庭用脱毛器は、光脱毛器とレーザー脱毛器に分けられますが、クリニックと同じダイオードレーザーを使用した脱毛器は「トリア」のみです。
蓄熱式のオーパスビューティも光脱毛器に分類されるよ。
ここでは光脱毛器とレーザー脱毛器から一つずつ、おすすめの2機種を紹介します。
どちらも私も長年使ってきていて、効果も間違いなくおすすめな脱毛器です!
実績No.1!痛みが少ない光脱毛器『ケノン』
家庭用脱毛器と言えばケノン、というくらいケノンは家庭用脱毛器では販売実績も販売期間も日本では断トツなのではないでしょうか。
わたしはもう10年くらい前にケノンを購入しましたが、そのころでも特に信頼の高い脱毛器でした。
ケノンが採用しているUSPL方式はUltra Short Pulse Lightのことで、1ショット当たりの光の照射持続時間が短いんです。
この照射持続時間が痛みにかなり影響があると言われています。
だから、熱破壊式でもケノンは痛みが少ないのです。
私はもちろんパワーマックスで当てていますが、本当余裕ですw。
冷やしたらほぼ痛み感じません(感じ方に個人差はあると思います)
効果はもう実績を見れば一目瞭然。楽天でも楽天市場最多の17万件以上のレビューを獲得しています。
私もかつて予算の都合上脱毛サロンで脱毛しきれなかったところがありましたが、そこもすっかりツルツルになりました!
本当にケノンのおかげ。
ケノンは脱毛レベルが10段階あります。
弱い出力が選べるので子供にも使用可能!家族全員で使えます。
娘が小学生のころはケノンを使って脱毛してあげていました。
レンズで有名なHOYAがフィルターを開発提供しているので、お肌にも優しい光になっているそうです。
フィルターは不要な波長の光を取り除きます。
フィルターといえば、ケノンには広い部位の照射に便利なエクストララージフィルターや、美顔器になるスキンケアフィルターもあります。
私は美顔器にもなる(当時フォトフェイシャルにはまっていた)というのにかなり魅かれてケノンに決めました。
ケノンではパワーについて数値で言及していませんが、パワーの強さはパワーを作り出す機械部分にあると言えますよね。
そのパワーを作り出すコンデンサがケノンには4つも備わっています。
そのせいでちょっと本体でかい。
パワーに関してはもうこれ以上説明要らないんじゃないでしょうか。
パワーが強いため、どうしても冷やす工程が必要なります。
ケノンの公式販売元アローエイトさんに聞いたところ、機械に取り付けた冷却装置よりも保冷剤で冷やす方が何倍も冷却効果が高いから、ケノンではずっと保冷剤の使用を貫いているそうです。
確かに保冷剤なら凍ってますもんね。
ケノンのおすすめポイントをまとめます。
- コンデンサを4つも搭載(多分パワーすぎょい)
- 痛みが少ない
- 実績業界No.1
- 子どもにも使える
- 美顔器にもなる
- 照射面が広い 7㎠
- 照射間隔 最速0.4秒
- ヒゲからVIOまでほぼ全身に使用可能
デメリットは
- デカいw
- 冷やすのが面倒
- サングラスが必要
- 価格が高め 税込69,800円
てところですね。
私は実際長年ケノンを使って満足しています。
ケノンで脱毛するとその後2,3カ月は生えてこないから、夏前にやるとひと夏ほったらかしでも行けちゃうよ!
人によって効果の出方は違うと思いますが私はそうでした。冷却やサングラスが面倒じゃない人にはオススメ!
詳しく知りたい方はケノン公式ショップ(アローエイト)のサイトに行ってみてね。ちょっと派手だけど怪しくないですw。
家庭用で唯一のレーザー脱毛器『トリア』
家庭用脱毛器でレーザー脱毛器は特許を取得している「トリア」のみです。
トリアは2種類
- トリア4X
- トリアプレシジョン
トリアは、クリニックのレーザー脱毛と同じしくみのダイオードレーザーを使用しています。
トリアの良いところは、短波長のレーザーだから、毛根の深さに特化した光を効率よく当てることが出来る点。
途中の皮膚に吸収されてしまう波長などがなく、無駄がありません。
後、私が気に入っているのは、脱毛がとにかく楽ってこと!
まずコードレス。冷却不要。まぶしくないのでサングラス不要。
充電さえしておけば、出してきて皮膚に当てるだけで自動照射です。
コードレスだから場所を選ばずソファに転がってでもできるし、まぶしくないのでお子さんやペットが近くにいても大丈夫。
トリアのおすすめポイントをまとめます。
- コードレス
- 22ジュールのハイパワー
- クリニック同様のレーザー脱毛
- 冷やし不要
- サングラス不要
- 価格が安い 税込49,800円(時々クーポン割引あり)
デメリットは
- 照射面が小さい
- 痛みが強い
- VIOには使えない
- 18歳未満は使用不可
トリアめちゃくちゃ痛いです。
男性のヒゲ脱毛にもおすすめなのですが、めちゃくちゃ痛いので、冷やして照射することをお勧めします。
冷やすと大分マシです。うちの夫もトリアでヒゲ脱毛しました。
あと、最大のデメリットは、今年の春からずっと在庫切れと言うことです。トリア欲しくても買えないんですー。
お子さんに使用する予定がない方で、面倒なのはいやって人にはとってもオススメの脱毛器なんですけどねぇ。
トリア全然買えない。